企業周辺環境による採用基準
新卒採用の採用基準は、その周囲の環境の変化によって変わり、年々、ますます厳しいものになっているのが現状です。
リーマン・ショックを発端とする不景気の影響によって、採用人数自体を減らさざるを得ない状況も手伝って、その分"質"を重視した採用となってしまうのは、ある意味当然の状況が成り立っているとも言えます。
現在、グローバル化や国内市場の成熟化、新規事業について、厳しい情勢の中、生き残りをかけて戦っていく企業としては、海外でも通用するタフさや、環境適応能力がある人、ゼロの状態から何かを生み出す力を持っている人といった人材を求める企業が増えています。
人事担当者に尋ねたところ、「体育会キャプテンもしくは副キャプテン」「創業商社向けの"肉食系男子"」「今までにない"尖った"タイプ」といった人材を求めているようです。
しかし、これは画一的であり、よく見ると曖昧な、「無いものねだり」的要求ではないでしょうか。
このように掲げる人物像が原因で、当てはまりそうな、一部の人材について、各企業が取り合うような形になってしまっているのです。
そして、各企業が置かれているステージにも大きく関係しています。ステージによって求める人材が変わります。
企業の歴史の長さなどによっても違いがありますが、現在は「新・創業期」とも呼べる時で、より一層、変革に積極的に挑戦できる人、結果を出せる人に、採用企業の眼が向けられているのです。